生命保険に関する必要資料―保険と個人再生7
※このコラムは、記事作成時点において当事務所が取り扱う個人再生事件に関する内容を記載したものです。財産の扱いや、申立における方針については、各専門家や裁判所によって異なることがあります。実際に申立てされる方は、担当弁護士や裁判所に確認したうえで手続きを進めるようお願いいたします。
解約返戻金はどう調べる?
個人再生手続を申し立てる際に、必要なのは「保険契約の内容がわかるもの」「解約返戻金がわかるもの」です。
解約返戻金は、販売されている商品によってある場合とない場合があるので、保険証券、保険約款、もしくは保険会社への問い合わせで確認します。
保険証券で1年ごとの解約返戻金の見込額が示されている商品もあります。この場合は証券で解約返戻金の証明ができます。
このような記載がない場合で、約款を見ても解約返戻金がないことが確認できない場合、保険会社への問い合わせによって、「解約返戻金」の金額を証明します。
県民共済、全労災、COOP共済などについては、解約返戻金はなく、毎年「割戻金」が一定時期に支払われる仕組みです。
共済系に関しては、解約返戻金証明書は不要です。
住宅ローンを契約している方は、銀行の指定で「団体定期保険」にも加入しています。
これは、もしローン契約者が死亡若しくは重度の病気、けがをした場合、住宅ローンの残金が免除される保険です。
団体定期保険に関しては、ローン期間中解約ができません。
再生手続きでは、団体定期保険の保険証券の提示や、解約返戻金証明の提出を求められることはほぼありません。
(つづく)
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監修者情報
弁護士
吉田浩司(よしだこうじ)
専門分野:債務整理事件(任意整理・個人再生・自己破産など)
2004年(旧)司法試験合格 2006年弁護士登録、2010年8月にTMG法律事務所開業。任意整理、個人再生、自己破産等の債務整理事件に数多く取り組んでいる。特に個人再生の取扱が多い。